豚のみそみそ漬け

豚のみそ漬け4枚分の基本的な材料
豚肩ロースやロース肉 100g×4枚
味噌 400g
砂糖 80g
みりん 大さじ3
日本酒 大さじ1
生姜 大さじ1/2

作り方
 

【みそ床の調味】
 生姜をすり下ろし、砂糖、みりん、日本酒とともにみそに加えます。


【容器への味噌敷き込み】
 容器にみその半量を入れ、平らにならします。みそはやわらかくなっているので、容器の周囲をトントンとたたくと均一に拡げることができます。


【肉を味噌でサンドイッチ】
 並べた豚肉を湿らせたさらし布ではさみ、これを拡げたみその上におきます。次にさらし布の上に、残りのみそを置きます。


【味噌をならす】
 みその表面を平らにならします。


【漬け込み】
 みその表面はサランラップで覆い、冷蔵庫で一日寝させます。


【漬け上がり】
 漬け上がった豚肉は、透明感を帯び、いかにもうまそう! 


【できあがり】
 フライパンでじっくり焼きました。みそがしみ込んでいるので、焦げやすいので注意が必要です。

ここでのこつ

冷蔵庫で一日寝させます】 長く寝させるほど味がしみ込むような気がしますが、実際には、うま味を含んだ豚肉の水分が抜け、カスカスの肉になってしまいます。一日後くらいが適度な味になります。

【注意】手作り食品のなかでも発酵食品は、器具や器具を扱う手などに雑菌がついていると思わぬ事故を招く場合があります。衛生には十分に気をつけて、楽しい食品づくりを心がけるようにしましょう。また、嫌な臭いがちょっとでもしたら口にするのは止め、廃棄する勇気をもちましょう。何事も自己責任の意識をもって行動してください。

わさび漬け

わさび漬けの基本的な材料
わさび(葉、茎、根) 100g
板状の酒粕 100g
塩 小さじ1/3
砂糖 大さじ1
みりん 30cc
酒 30cc

作り方
 

【わさびの準備】
 わさびを水洗いし、泥などの汚れを落としておきます。また葉の付け根を洗う場合には、葉の根元をつまみ、下方向に折って洗います。わさびはこの葉の根元が一番おいしい部分ですので、切り落として捨てるなぞ、もってのほか!! です…。


【あくぬき】
 葉や茎、根を3~5ミリ角くらいに、みじん切りにします。みじん切りするときに皮は特にむきませんが、気になるようでしたら黒っぽくなっている部分をそぎ落とすようにします。


 みじん切りにしたわさびに3%くらいの量の塩をふりかけて揉み、サランラップに包んでから、さらに密閉容器にいれて一晩置きます。また、酒粕はポリ袋などに包んで常温にだしておき、やわらかくしておきます。


【翌日 酒粕の準備】
 板状の酒粕をできるだけ細切れにします。ここで手を抜くと酒やみりんとあわせるときになめらかにするのに苦労します。


【酒粕の調味】
 酒とみりん、砂糖、塩をあわせます。


 酒粕がなめらかになるまで練ります。なめらかにするために、フォークなどですりつぶすように混ぜ合わせます。ちょっと力がいる作業ですね。すり鉢にいれてすり粉木でつぶした方がいいかも…。


 わさびをさらし布などに包んで、あくを含んだ水分をギュッと絞り出します。


【わさびを酒粕と混ぜ合わす】
 わさびと酒粕を混ぜ合わせ、密閉容器にいれて1昼夜寝かせます。


【できあがり】
 わさび漬けのできあがりです。少量の醤油をかけて、あつあつご飯でいただくと、もう最高ッス!! 保存は、チルドなどの低温で冷蔵し、数日で食べきるようにします。

ここでのこつ

手早く】 わさびの辛みは「わさび独特の辛みの正体は硫黄を含んだカラシ油で、からしや大根の辛みと同じ仲間です。この成分はそのままでは辛くないのですが、切ったりすりおろしたりして細胞が壊れた時に化学反応を起こして、初めて辛くなります。」とあります。このカラシ油は揮発性ですので、もたもたしていると飛んで逃げてしまいます。下ごしらえは手早くしましょう。

【注意】手作り食品のなかでも発酵食品は、器具や器具を扱う手などに雑菌がついていると思わぬ事故を招く場合があります。衛生には十分に気をつけて、楽しい食品づくりを心がけるようにしましょう。また、嫌な臭いがちょっとでもしたら口にするのは止め、廃棄する勇気をもちましょう。何事も自己責任の意識をもって行動してください

五平餅

五平餅 わりばし4串分の基本的な材料
 だんご生地 
うるち米 1合(150g)
小麦粉 大さじ1
塩 少々
 つけだれ
ごま 30g
塩味のついていないナッツ類 20g
砂糖 20g
味噌 20g
みりん 大さじ1
醤油 大さじ1
 
 
用意しておきたい器具
乾いた割りばし 4本
すりばち
すりこぎ
はけ

作り方
 

【ご飯をすりつぶす】
米を普通に炊き、小麦粉と塩少々を加えて、粘りがでる程度に6~7分つきくらいにすりつぶします。すりつぶしすぎるとべちゃべちゃになってしまいます。


【生地を作ります】
サランラップにご飯の4分の1量をとり、割りばしを真ん中に押し込みご飯で包み込むようにします。割りばしに巻く場合はごはんが温かいうちに割りばしを包み込み、あら熱をとる。もしだんごのようにするなら、だんごにしておき冷えてから串刺しします。


【ナッツをすりつぶす】
ごはんを冷やしている間に、すり鉢でナッツをすりつぶし、なめらかにしておきます。


【ごまを半ずりにする】
ナッツにごまを加え、ごまのつぶが目立たなくなるくらいの半ずりにします。


【つけだれを仕上げる】
醤油、みそ、砂糖、みりんを加えて良くすりあわせます。


【生地をあたためる】
焼き網は十分に熱しておき、表面にさっと油を塗ってから、生地となるごはんを全体がきつね色になるように、弱火でゆっくりとあぶります。


【焼き上げる】
はけで生地の片面に盛りつけるようにたれをぬり、こうばしい香りがたつ程度に焼き目をつけます。


【できあがり】
皿に盛ればできあがりです。

ここでの「こつ」

ご飯をすりつぶす】 ご飯をすりつぶしたり、割りばしに巻き付けるときには、サランラップをつかうと手がべちゃつかずにすみます。

あら熱をとります】 温かいうちに生地を動かすと、ばらけてしまいます。十分にあら熱をとり、しっかりしてから焼くようにします。

えびせんべい

えびせんべい5枚分の基本的な材料
かたくり粉 50g
水 40cc
生の桜えび 50g(干桜えびだと、10g)
鰹節 花削り 2g
塩 2g
 
用意する道具
大きめのフライパン
小さめのフライパン
お好み焼き用のへら
茶こし 

作り方
 

【だしをとる】
 水に鰹節の花削りを入れてあたため、沸騰直前に火からおろして、出汁を茶こしでこし取っておきます。


【桜えびをみじん切り】
 桜えびの3分の1量を分けてとり、ミンチ状にします。桜えびくらいの大きさだと、殻はむかずにそのままミンチ状にしても大丈夫です。


 ミンチ状にした桜えびに、塩とカタクリ粉を加え、1で作っただしを8割程度加えてこね、流れ出ないようであれば、だしをちょこっとずつ加えていきます。これを5等分に分けて、油を薄くぬった大きなフライパンに流し込み、その上に5等分に分けた桜えびをパラパラとばらまきます。


【押しつぶす】
 小さなフライパンの底をきれいに洗って油をぬり、加熱してから3の上に置き、生地を押しつぶします。ふたを使って上から押さえつけると、簡単でした。


 20秒押さえつけ、押さえつけていたフライパンを持ち上げます。引き延ばされたえびせんべいがみえますので、へらで剥がします。裏返して、もう一度フライパンで押さえつけたあとは、何度かひっくり返しながら、自分の好みの加減まで焼き上げます。


【できあがり】
 ひとつの目安としてえびせんべいの表面が白くなってきたら焼き上がりです。このままでも「しっとり系のえびせんべい」 としておいしいのですが、えびせんべい1枚あたり電子レンジに30秒~1分30秒ほどかけてから、あら熱を取ると、パリパリに仕上がります(800Wの場合)。

ここでの「こつ」

固さの様子をみます】 ボウルを傾けたときに、わずかに流れ、フライパンに流し込めるくらいが適度な固さです。カタクリ粉は、水分を加えていくと急激に流動性がでるのでゆっくりとだしを加えていきます。 水分が少ないと、電子レンジにかけたときに、焼き上がりが固いせんべいになってしまうようです。サクサクにしたいときには、本文の説明のとおり、電子レンジを使いますが、焦げる直前まで水分をとばすと、より一層おいしくなるようです。

ギューッと押さえつけて20秒】 押さえつけているときに、フライパンとフライパンに挟まれた生地は蒸し焼き状態になり、瞬時にたくさんの気泡ができます。この気泡が焼き上がり時にサクサク感をもたらすようです。このため、押さえつける時間が短いと、焼き上がりが固くなりがちですので、焼き上がりがカチコチになって困る場合は、押さえつける時間を調整します。

甘酒

甘酒の基本的な材料
もち米 1カップ (200cc)
炊飯用の水 2カップ (400cc)
米こうじ 200g

作り方
 

【もち米を炊飯】
 もち米を研いで洗い、1時間以上吸水させてから2カップの水でご飯を炊き上げます。


【保温ポットの加温】
 保温する容器(魔法瓶を使用)に熱湯を入れ、殺菌を兼ねて内部を加温しておきます。


【米こうじをばらす】
 もち米を炊飯している間に、米こうじの一粒ひとつぶをばらばらにして、ほぐしておきます。


【炊飯したもち米を冷ます】
  もち米が炊飯できたら、カップ1の熱湯を加え、しゃもじで混ぜながらあら熱をとり、70度ほどまで冷やします。もち米が70度まで冷めたら、米こうじを混ぜ込みます。


【発酵】
 温度を60度に保てるような保温容器に詰めます。


【味見】
 10時間を目安に一度味見をしてみましょう。甘味がでていれば発酵完了です。


【火入れ】
 すぐに食べる場合は、そのままお好みのやわらかさまでお湯を注ぎ戴きますが、ちょっとでもおいておく場合は、80度程度まで加熱して、あら熱をとってから冷蔵します。


【できあがり】
 甘酒のできあがりです。この原液2に対して、お湯を1~2くらいで薄めるくらいがいいようですが、お好みによって調整してください。

ここでの「こつ」

70度まで冷まします】 米こうじに含まれる『アミラーゼ』というでんぷんを糖化させる酵素は、70度以上では壊れてしまい、甘酒を作る働きをなくしてしまいます。そのため酵素が破壊されない温度まで冷やしておきます。

保温容器に詰めます】 電子ジャーは、保温容器として使うこともできますが、製品によっては70度以上になることがあります。一般に酵素の働きは高温になるほどよくなりますが、70度にもなってしまうと、麹カビの酵素が破壊されてしまう恐れがあります。壊れてしまっては糖化をすすめることはできません。 このため電子ジャーを使う場合は一度少量で試しに作ってみて、糖化がすすむかどうかを見極めることをお勧めします。なお、糖化に成功する保温ジャーを見つけた場合、できあがりの確認を6時間程度に短縮して確認した方が良いようです。これは電子ジャーの保温温度が60度よりも高温なことが多いためです。

酵素の働きを停止】 米こうじに含まれるものは、アミラーゼを含む麹カビ菌だけではありません。硝酸還元菌や乳酸菌などが麹カビ菌の製造時に混入しています。これらの菌も麹カビ菌の作り出した糖をエサにして徐々に活性化してきます。この活動を停止させるためにも火入れ作業が必要になります。火入れせずにおいておくと米こうじを作るときに混ざっているこれらの菌により酸味がでてしまいます。

【甘酒のできあがり】 塩をひとつまみ入れたり、すりおろし生姜を入れると味が引き立ちます。保存は冷蔵保存もしくは冷凍にします。甘酒として食べる以外に、べったら漬けなどにも使えます。
 べったら漬け  ・大根を3日ほど塩漬けし、水分を取ります  ・甘酒、唐辛子、みりんを混ぜたもので大根を漬け込み、ひたひたに水があがるくらいに重石を調節しながら2週間ほど漬けます

【注意】手作り食品のなかでも発酵食品は、器具や器具を扱う手などに雑菌がついていると思わぬ事故を招く場合があります。衛生には十分に気をつけて、楽しい食品づくりを心がけるようにしましょう。また、嫌な臭いがちょっとでもしたら口にするのは止め、廃棄する勇気をもちましょう。何事も自己責任の意識をもって行動してください。

おもち

餅つき 4人分の基本的な材料
 もち米 3合 (540cc)
きな粉や砂糖、上新粉 お好み次第

用意しておきたい器具
すり鉢(肉厚がある大きめのものがお勧めです)※小さいものは肉厚のないものがあり、割れる場合があるため注意が必要です
すり粉木や麺棒

作り方
 

【水洗い&水さらし】
 もち米を米のようによく研いで洗ってから、十分な量の水に浸けて一晩水にさらしておきます。


【蒸かす】
 蒸かし器に水を入れて沸騰させ、さらし布などを敷いた上に、水切りしたもち米をいれます。もち米は中央部を若干、凹ますようにしてすると火のとおりが良いようです。


 20分~25分、中火で蒸かします。


【すり鉢とすり粉木を暖めておく】
 臼の代わりになる大きめのすり鉢に湯をはっておき、杵の代わりになるすり粉木や麺棒を湯に浸して、十分に水分を吸わせておきます。こうすると餅つきをするときに餅がひっつきにくくなるようです。


【芯がなくなったか試食】
 一度米をつまんで味見をします。芯がなくなっていればできあがりです。本格的に杵と臼を使う場合は水分が多すぎるとべちゃつくので、芯の有無で蒸かし上がりを判断するようですが、今回のように少量のもち米の場合は乾燥する割合が大きいので、ちょっとやわらかめの方が良いかもしれません。


【押しつぶし】
 すり鉢の湯を捨て、ここから餅つき大会のはじまりです。蒸かし終えたもち米をすり鉢にあけて、まず始めはもち米を押しつぶすように、すり粉木でグイグイと押さえつけていきます。すり粉木に餅がひっついてくるようであれば、すり粉木を湯に浸したり、水につけたしゃもじで餅を反転させながら、もち米のつぶつぶ感がだいたい無くなるまで10分ほど続けます。


【餅つき】
 一般に餅つきと呼ばれている工程です。すり粉木をもち米の中央に目がけて叩きつけていきます。でもあんまり威勢良くやる必要はありません。手を挟んだりすることのないように慎重にやりましょう。10回ほど叩いたら、餅をひっくり返したり、たたみ込んだりしていきます。


【取り分け】
 つき上がった餅は、きな粉で食べるなら湯に浸けておきます。湯に漬けた餅を切り分けるときには、指で作ったわっかを絞るようにして餅を分けていきます。焼き餅にしたり、保存するようなら手順11へとびます。


【きな粉に和える】
 分けた餅は、食べる直前に湯から取り出し、砂糖を混ぜたきな粉に和えて食べます。

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【できあがり】
 おいしいきな粉餅のできあがりです。子供はなんでこんなにきな粉が好きなんですかねぇ…。

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【餅取り粉に和える】
 保存用にしたり、焼き餅にする場合は、上新粉をバットに薄く拡げ、その上に餅を入れて粉を付け、餅同士がくっつかないようにします。余分な上新粉は叩いて、落としておきましょう。

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【焼き餅のできあがり】
 
ここでの「こつ」

この工程が結構たいへん】 杵と臼でやる場合は、3人ほどの大人で、臼の周りを回るようにしながらコネ突いていきます。次の工程の杵でたたくほどの派手さはありませんが、コネ突きながら回っていくこの工程の方が体力はいるかもしれません。

すり粉木をもち米の中央部目がけて叩きつけ】 もち米の端をねらおうとすると、目標を外れてしまってすり鉢にぶつけてしまうことがあります。すり鉢も割れないわけではありませんから、下手をすると大事なすり鉢が割れてしまうかもしれないため、できるだけもち米の中央部を目がけて叩きつけます。叩けない周囲の部分は、順次中央部に折り込んだときに突くようにすればいいわけですからね。すり鉢が割れないように大事に、かつ、慎重に餅つきをしましょう。

輪っかを絞るようにして餅を分け】 餅は引っ張ったり、引き裂きながら分けるのではありません。引っ張って分けるたりすると、分けた餅が不格好に伸びてしまいます。

べったら漬け

べったら漬けを作るための基本的な材料
 大根の下漬け用材料 
大根 1Kg
下漬けその1用の塩 40g 
 
下漬けその2用の塩 20g
 甘酒床用材料
 ※半量を使います
もち米(うるち米も可)1合 (180cc)
炊飯用の水 2合 (360cc)
米こうじ 200g
砂糖(ザラメ糖も可) 0~200g
 お好みの追加材料
『赤とうがらしの輪切り』や、『ゆずの皮の千切り』、『昆布』

用意しておきたい器具
 漬け物容器または、耐腐食性のある容器と重石 

作り方
 

【下準備】
 大根をきれいに洗い、皮を厚めに剥き、漬け上がりまでの時間を短縮するために縦割の半分にしておきます。


【下漬け その1】
 大根の重量を計り、その4%の塩を計りとり、大根を漬物用器に並べながら、計り取った塩を振りかけ、落としぶたの上から重石を載せて2日漬け込みます。翌日には大根から、ひたひたになるくらいの水分がでてきているはずです。


【下漬け その2】
 大根からでてきた水を一度全て捨て、新たに始めの大根の重さの2%の塩をふりかけ、落としぶたをして、軽めにした重石を載せて1~2日漬け込みます。この下漬けの間に、麹床の用意をします。


【麹床の用意】
 もち米を研いで洗い、1時間以上吸水させてから2カップの水でご飯を炊く要領で炊飯します。もち米を炊飯している間に、米こうじの一粒ひとつぶをばらばらにして、ほぐしておきます。


 もち米が炊飯できたら、カップ1の熱湯を加え、しゃもじで混ぜながらあら熱をとり、70度まで冷まし、米こうじを混ぜ込みます。


 温度を60度に保てるような保温容器につめます。10時間を目安に一度味見をしてみましょう。甘味がでていれば発酵完了です。


 この甘酒に、砂糖を加えます。お好みで、『赤とうがらしの輪切り』や、『ゆずの皮の千切り』、『昆布』を入れる場合には、ここで入れておきます。


【本漬け】
 縦割りにした大根の切り口が横を向くように並べながら麹床を均等にまぶし、漬け込みます。大根から水がひたひたまで上がってきたら、重石を軽くします。2日後くらいから食べられますが、4日後くらいがおいしいようです。


【できあがり】
 麹床は洗い落とさず、手でぬぐい取るだけにして、切り分ければ、できあがりです。大根の皮をむかないものも作りました。コリコリ食感があって、それはそれでおいしいようです。

ここでの「こつ」


皮を厚めに剥きます】 歯ごたえのある食感を好まれる方は、皮は剥かないというのもいいかもしれません。コリッっとした歯ごたえで結構うまいです。

もち米(うるち米も可)】 もち米とうるち米の差としては、できあがり時の甘みの差につながります。これは、もち米の方が、アミロペクチンというでんぷんの一種を多く含んでいるためです。このアミロペクチンはこうじに分解され、糖になるため、甘さを引き出すことができるのです。

【注意】手作り食品のなかでも発酵食品は、器具や器具を扱う手などに雑菌がついていると思わぬ事故を招く場合があります。衛生には十分に気をつけて、楽しい食品づくりを心がけるようにしましょう。また、嫌な臭いがちょっとでもしたら口にするのは止め、廃棄する勇気をもちましょう。何事も自己責任の意識をもって行動してください。

たくわん

たくあんを作るための基本的な材料
 葉付きの大根 適量(通常10本~15本を漬ける方が多いようです)
かっこ内分量は干し大根1Kg当たりの分量 
 ぬか 干した大根の15% (150g)
 塩 干した大根の6% (60g)
 ざらめ糖  (大さじ1/2)
 とうがらし (半分)
 昆布    (3~5cm)
 他 果物の皮 砂糖 大根1本あたり大さじ1

用意しておきたい器具
 ぬか床の容器 

作り方
 
1
【干す】
 葉付き大根のまま水洗いして、日のあたり風通しの良い場所で、1週間~2週間ほど干します。への字に曲げられるようになれば干しあがりです。


【計量】
 干した大根を清潔なタオルでふき、重さを計量します。この大根の重さの15%のぬかと、6%の塩を用意します。


【葉を切り離す】
 葉がバラバラにならないように葉の根元の大根側で葉を切り離します。葉に大根がつくように切ることになります。


【しんなりさせる】
 まな板の上で手のひらで押すように大根を転がし、かたい部分がなくなるようにしんなりさせて水分を平均化させます。


 漬け込み用容器とは別の容器で、ぬかに塩、ざらめ糖、細かく切った昆布、とうがらし、砂糖をまぜこみます。


【漬け込み】
 漬け物容器の底に塩ぬかを振りかけておき、大根を容器にすき間がなくなるように、ぴっちりと1段だけ詰め、さらに上から塩ぬかをふりかけます。すき間ができるようなら大根の葉を詰めておきます。この大根と塩ぬかの層を、繰り返して漬け込んでいきます。


【ふた】
 大根をひととおり漬け込み終えたら、表面に大根の葉で蓋をするように並べ、体重をかけてきっちりと押さえます。分量外の塩を表面がうっすらと白くなる程度に振りかけておきます(滅菌用)。


【発酵】
 今回は卓上漬け物用器をつかっていますが、通常漬け物樽を使う場合には落としぶたをかぶせ、大根の2~3倍の重さの重石を載せ、新聞紙で蓋をしてほこりが入らないようにポリ袋をかぶせておきます。


【できあがり】
 漬け込んで冬で1ヶ月目くらい、春で3週間目くらいから食べられます。

ここでの「こつ」

干した大根の6%】 通常は、干した大根の6%の塩分となりますが、長期間保存したいような場合には10%程度まで塩分量を増やすとともに、大根もしっかりと干し、水分量を減らしておきます。

くだものの皮】 たくあんには他にも、みかんの皮、柿の皮、りんごの皮などを干したものをいれるといいようです。ただし、3ヶ月以上漬けるような場合にはみかんの皮は酸味を増してしまうので、入れないようにします。

日暮れとともに家に取り込みます】 屋外は夜間になると気温が下がり、どうしても露が下りてきます。大根の表面は一見すると乾いているように見えますが、中にはかなりの水分を含んでいるので、この露の湿気で大根の表面までしっとりとしてしまうとカビが生えてしまいかねません。(かく言う私も、始めてのときは外に干しっぱなしにしたために、大根の表面を黒カビの斑点でいっぱいになってしまい、気が付いたときには家内に捨てられてました。)まぁこんな努力をはらわなくても、11月~12月のたくあんを漬け込む季節には、干し大根も市場に出回るようですので、それを利用するとよいようです。

発酵】 早くて4日ほど、遅くても3週間ほどで水があがってきますので、重石を半分ほどに軽くします。水が上がってこない場合には、40%濃度の塩水を少量だけ足します。

食べられます】 塩味がきつく感じるようであれば、パン酵母のイーストを大さじ1(大根の分量によらず一定でいいと思います)加えてから1週間おいたり、しばらくうすい塩水につけてから塩抜きをするなどの対処方法があるようです。イーストを加えると酸っぱくて塩辛いだけだったたくあんにうまみと丸味がでました。

【葉っぱは付けたまま干すかどうか…】 このレシピでは、大根の葉っぱは付けたまま干していますが、葉っぱをつけたままだと大根自体の養分も葉っぱに吸い取られるという理由から、葉っぱを切り落としてから干すこともあります。どちらの方法で干すかは、お好み次第ということでしょうか。

【注意】手作り食品のなかでも発酵食品は、器具や器具を扱う手などに雑菌がついていると思わぬ事故を招く場合があります。衛生には十分に気をつけて、楽しい食品づくりを心がけるようにしましょう。また、嫌な臭いがちょっとでもしたら口にするのは止め、廃棄する勇気をもちましょう。何事も自己責任の意識をもって行動してください。

ぬか漬け

 ぬか漬けはおいしい。そう思っている人は多いはずのに、NHKのためしてガッテンによると、鰹節削り器とお節料理と共に、ぬか漬けは今「絶滅に瀕している」ということでした。高齢の両親と同居している方にとっては当然のことでも、核家族が多い今の日本には珍しいもののようです。
 ということで、我が家では欠かすことができないぬか漬けを、ぜひとも作ってもらおうと、予定になかったぬか漬けの作り方を、家内に聞いてレシピ化することにしました。なすびの紫色の美しい色つやがだせれば、ぬか漬けのとりこでしょう。でも、あの手の匂いは、どうにかならないのでしょうか

ぬか床を作るための基本的な材料
 ぬか1Kg
 塩(いろんなミネラルを含んでいる粗塩が良いようです)200g~250g
 初めての時には熱湯(追加時にはできるだけカルキを抜いた湯冷まし1リットル~1.5リットル
 捨て漬け用の野菜クズ適宜

用意しておきたい器具
 ぬか床の容器 (タッパーも可) 
Let’s start!
作り方
 

【ぬか床の準備】
 ぬか床の材料を混ぜ合わせ、耳たぶくらいのやわらかさになるまで熱湯をそそぎ込みます。やけどに注意しましょう。ぬかが冷めたら、いらない野菜のへたなどを漬け込み、翌日取り出します。これを捨て漬けといい、5回以上行います。
 この後、ぬか漬けができるようになりますが、ぬか床が「塩漬け」の味を脱するまでには1ヶ月以上かかります。


【塩もみ】
 野菜は漬け込む前によく水洗いした後、水気を十分にきってから塩もみをします(写真はまな板と手のひらでキュウリを塩ズリしているところです)。なすはへたを付けたまま漬け込みます。もし、容器が小さいようであれば、キュウリは2つに折ったり、なすびや人参は縦長に切って漬けても構いません。


【漬け込み】
 ぬか漬けに埋め込んだ後、表面を平らにならします。大体、夏では4時間後くらいから食べ頃になりますが、ひね漬けもまた格別です。


【取り出し】
 野菜をぬか床から取り出すときにぬかをしごき落とすと、ぬか床が水っぽくなってしまいます。野菜に付着しているぬかは、ぬか床ではしごき落とさず、流し台で軽く水で洗い落とします。適当な厚みに切ればぬか漬けのできあがりです。


【ぬか床の手入れ】
 野菜からでた水分でぬか床がべちゃついてきたら、部分的にへこませて、へこみにたまった水をふきんで吸い上げましょう。また、しばらくぬかを混ぜ込まないでいると白い膜ができて、味が悪くなることがあります。ぬか床はできるだけ毎日、容器の底から混ぜ込み、容器のまわりについた汚れは拭き取るようにしましょう。
 ぬかは野菜に付着して取り出される分だけ減っていくので、補充が必要です。ぬか100gに対して、塩20gを目安にして補充し、ぬか床の乳酸菌や酵母菌が元気に活動できるようにしましょう。


【食べる】
 ぬか漬けは、なすのきれいなむらさき色があせていかないよう、ぬか床から出したらすぐに食卓に並べましょう。ぬか漬けには土用の牛に食べるうなぎに含まれているビタミンB1も多く含み、酸味とあいまって夏の食卓には欠かせません。 

ここでの「こつ」

【早く熟成させる】 生のぬかからはじめようとすると、だいたい3~4ヶ月経たないと乳酸菌や酵母が熟成した状態にはなりません。(乳酸菌数が1グラム当たり1千万個) そこでできれば、次のような方法で、即席ぬか床を仕込むといいでしょう

1.
 ぬか漬けしている知人に100g程度のぬか床を分けてもらいましょう。この場合、数日でちゃんとしたぬか床をつくることができます。我が家では、実家に床わけしてもらっていましたが、何度か失敗を繰り返したことと、当時はぬか床の復活の仕方がわからず、その度に新しいぬか床を作り直していたため、野菜を売りに来てくれている農家のおばさんから床分けしてもらったこともありました。(もちろん床わけしてもらう量は多いほど良いですが、100gでも十分に効果があります)

2.
 市販のぬか床パックを使います。市販品を使うことに抵抗を感じる方もおられるかもしれませんが、何も市販品を使うこと自体が悪いことではないのです。ぬか床に必要なのは乳酸菌ですので、乳酸菌がたくさん含まれている市販品を使って、我が家の乳酸菌に仕立てていくのは賢い選択です。この場合、熟成までの期間を1ヶ月ほど短縮できるとのことです。

3.
 乳酸菌を含んでいるヨーグルトを大さじ1だけ加えます。この方法はひとつのウラ技かもしれませんが、乳酸菌にもいろいろあります。牛乳成分を分解する乳酸菌がヨーグルトを作れるからと言って、この乳酸菌がそのまま、ぬか漬けにも適しているかという問題とは別問題です。おすすめできる優先順位としては下位になります。
などの方法があります。 また、低温になる冬はぬか床にいる乳酸菌や酵母菌の活動が活発になれないため、熟成したぬか床でも塩辛い漬け物になりがちです。そのぬか床が新しく菌の数が少ない場合はなおさらのこと、ぬか漬けにはうまみがでません。安易にぬか床に調味料を添加して味付けするようなことはせず、ぬか床を毎日かき混ぜながら徐々に菌数が増えるのを待ちましょう。

【塩もみする】 なすを取り出すときに、ぬか床になすの色がはげ落ちてしまうようなら、塩もみ不足です。塩もみをして、そのまま塩を洗い流さずに漬け込みましょう。単にひとつまみ分の塩を野菜に擦り込むだけです。塩もみには3つの理由があります。 1. 1つめは、つけあがるまでの時間を短くすることです。 2. 2つめは、漬け物を引き上げることで減少する、ぬか床の塩分を補充することです。 3. そして3つめは、漬け物の色合いを鮮やかにすることです。なすに限らず野菜を色つや良く漬け込みたかったら、この塩もみをきちんとしましょう。鮮やかな色に漬けあがります。 漬け物をたくさん漬け込む夏場には、この塩もみの塩分だけでは不足しがちです。容器の容量にもよりますが、漬け物を毎日漬ける夏場には、漬ける漬け物の量にもよりますが毎日小さじ2杯前後の塩を追加するようにすると良いようです。

【ひね漬けの食べ方】 ひね漬けができたら、軽く水洗いしてぬかを流してから薄切りにして、酸味をとるために再びさっと水洗いして(好みでしなくても構いません)かるく握って絞り、ショウガをすりおろしたものと鰹節をふりかけて醤油をたらしてみましょう。とってもいけますよ。

【白い膜】 カビのような白い膜がはったら、それは産膜酵母です。くさい匂いは、この産膜酵母が生み出す酢酸エチルです。白い膜の部分とその周囲を取り除き、底から混ぜ込んで1度捨て漬けすれば、またぬか床を使うことができます。産膜酵母は好気性細菌ですので、空気に触れるところで活発に活動します。そこでぬか床を底から混ぜ込んでしまうことで、酸素の少ない環境に追いやって滅菌します。これで嫌な匂いも抑えることができます。もし、毎日混ぜ続けているのに、この白い膜ができるようだったら、ぬか床の塩分が不足していることが考えられます。ぬか床に塩分を補給しましょう。

【長期間保存したい】 長期間保存するには、ぬかの水分をできるだけとってから、表面にぬか床が見えなくなるまで塩を振りかけます。これで産膜酵母の繁殖力は低下します。再度使うときには、表面から2~3cm厚の部分を取り除き、ぬか床を底から混ぜ合わせ、1度捨て漬けすればまた使えるようになります。冷蔵庫や冷凍庫などに入れて温度を下げたり、鷹の爪を入れたり、からしを加える、というのも1つの方法です。これらの対策を施しておけば、次に再開するときにも気持ちよく利用できます。

【なすの漬け方】 なすは水洗いし、皮をやわらかくするために、小さじ1弱の塩をなすりつけてから漬け込みます。ぬかに漬けている間はなすは動かさないようにします。動かしてしまうとなすのきれいな紫色がぬかに落ちてしまい、茶色いなすになってしまいます。もし漬けあがったなすの身が硬いようであれば、漬けあがってから、流し台でなすをクィックィッと少しもんでやると、おいしくなります。(P.S.秋なすは真夏のなすに比べて、皮も身も少ししまって、比較的歯ごたえが増すようです)
 ちなみに、ミョウバンを入れるということもよく聞きます。ミョウバンを入れると、なすの色落ちが防げるためです。ただしミョウバンの化学式は、AlK(SO4)2・12H2O であり、当サイトでは食品に添加物を入れることは極力さけていることと、アルツハイマーが疑われているアルミニウムの摂取は絶対さけたいことから、ミョウバンを入れることはお勧めしていません。 なお、草木染めでもミョウバンを使います。これは、ミョウバンに含まれるアルミニウムイオンで、染めたい色素を固定するためです。ぬか漬けのなかでもこれと同じ事が起こっているはずで、なすの色素のアントシアン系のナスニンをアルミニウムイオンで固定していることから、なすの色落ちがなくなるとのことです。

【器の底から混ぜ込み】 ぬか漬けの発酵で大切なはたらきをするのは乳酸菌です。乳酸菌は、条件的嫌気性細菌であり、酸素があってもなくても大丈夫な細菌です。乳酸菌が乳酸発酵をはじめると、pH2.0くらいの強酸性となるので、他の雑菌を滅菌することができます。このように酸性にすることと、滅菌できることが乳酸菌の特徴です。ぬか漬けをしているとよくぬか床が異臭を放つようになることがありますが、これは産膜酵母菌の増殖によるものです。 この産膜酵母は好気性細菌であり、ぬか床の表面など酸素が十分にある環境を好みます。このため、ぬか床をかき混ぜていなかったり、乳酸菌に元気がなくなってくると繁殖をはじめます。そこでぬか漬けでは産膜酵母が増殖することを抑制するために器の底から混ぜ込み、酸素濃度の低いぬか床に混ぜ込んでしまうわけです。 一方、乳酸菌は、ぬか床を混ぜ込んだときに混入する程度のわずかな酸素量を好むため、ぬか床を混ぜ込むことで活動が活発になります。水分が多くなりすぎてべちゃついてくると、乳酸菌が好む酸素量よりも不足するため、乳酸菌が活発ではなくなるため、産膜酵母が繁殖しはじめ、まずいぬか漬けになってしまうので注意が必要です。 また乳酸菌の働きとして、乳酸やアルコール、アミノ酸などを生成し、漬け物にうまみをもたせることができます。 
 
【塩辛い】 塩の味が強いのは、塩分濃度が高いからだけではなく、うまみ成分が少ないからです。一般的にうま味成分のグルタミン酸は、塩の味覚に対して抑制効果(塩味を感じにくくする効果)がありますが、このグルタミン酸が少ないと塩味を強く感じるようになり、塩っ辛くなります。ですから塩辛い場合には塩分を減らすのもひとつの手ではありますが、塩分を減らすと雑菌が繁殖してしまう恐れがでてしまうため、このグルタミン酸による塩味の抑制効果を期待して、うまみを増やす努力をしましょう。
 
【うまみの増やし方】 うまみを増やす唯一の方法は、ぬか床で主導的な働きをしている乳酸菌の活動を活発にしてやることです。乳酸菌が繁殖できる条件を箇条書きにすると、 1. 乳酸菌は空気中の酸素分圧よりも若干低めの酸素量を好みます。酸素が極端に減ると、乳酸菌の働きが弱り、くさいにおいを放つ産膜酵母が増殖します。ぬかの底まで空気が入り込むように手を突っ込んで、毎日かきまぜてやりましょう。 2. えさとなるぬかが不足しないように、ぬかは適宜補充しましょう。 3. 気温が20度前後になるように冬場は温度変化が少なく比較的暖かい場所に置いてやりましょう。 4. 塩分濃度は10%前後になるように高すぎず、低すぎないように調整してやりましょう。 5. 味噌よりもちょっとぼそぼそくらいの水分量が適当です。水分が多いと空気がなくなり毎日混ぜていても効果がありません。などです。これらの条件を整えてやって、元気な乳酸菌を育てて、うまいぬか漬けをつくりましょう。

【まずいぬか漬け】 失敗したぁと思ったとき、何か気になることはありませんでしたか?
注意事項 1.ぬかは気がむいたときにしか、かき混ぜません。 2. 野菜を加えているので、特段新しいぬかは補充しません。 3. 冬場に仕込んでいるので、気温が連日15度を越えるようなことはありません。 4. 健康のため、塩分濃度は低くしているので、ときおり白い膜がついてツンとくる異臭もします。 5. 野菜から出た水分で、ぬか床は常にべちゃべちゃしています。このどれかひとつでも当てはまったら、あなたのぬか床は「おいしい漬け物ができないよう」と言って苦しんでいるかもしれません。

【ぬか漬けにアルコール臭がする】 ぬか床を作り始めには、アルコール臭がすることがあります。産膜酵母のような、くさい臭いではありませんが、鼻にツンツンとくるアルコールの臭いがするのです。もちろん、そのぬか床に漬け込んだ野菜にも、このアルコールの臭いが、ついてしまうことになり、野菜を噛んだときに鼻からツーンとアルコール臭が抜けることになります。 対処方法としては、ぬか床の野菜を一旦すべて取り出し、10分間ほど、新鮮な空気に触れさせるために、徹底的にぬか床を混ぜ合わせてから、野菜を戻します。アルコール発酵している酵母菌が、アルコール発酵しなくてもすむように、十分な酸素をあたえてやるのがその目的ですから、ぬか床に手を突っ込んだときに、空気が出入りする、ズボッ、ズボッという音がするくらいに、元気良く混ぜ合わせます。 また、ぬか床にとけ込んでいるアルコールを空気中に発散できればいうことなしです。このため、ぬか床の混ぜ方は、「徹底的」にまぜることがポイントになります。 これを3日間~1週間も続ければ、香りの良いぬか床に戻ります。一度やるだけでも、かなり改善しますので、アルコール臭に悩んでいる方には、ぜひおすすめしたいです。 タッパーウェアーなどの密閉容器を使っている場合、このアルコール臭が発生しやすいようです。酸素の供給が絶たれているため、酵母菌が酸素呼吸を止めて、無酸素呼吸のアルコール発酵に切り替わるわけですから当然ですね。密閉容器を使われている場合は、蓋の代用として、空気の出入りができるキッチンペーパー等を使い、密閉しないようにすると良いです。

【ぬか漬けにはビタミンB1が多い】 疲れを回復するための代表的な栄養素として、ビタミンB1、アリシン、クエン酸の3つがあります。まずビタミンB1は、糖質を分解するために必要なビタミンで豚肉やうなぎ、ぬか漬けに多く含まれています。このビタミンB1が不足すると疲れのもとになる乳酸を糖質の分解の過程で生成してしまいます。アリシンはビタミンB1の吸収を助ける働きがあり、ニンンク、ネギ、ニラなどに多く含まれます。最後にクエン酸は、ノーベル賞を受賞したイギリスのクレブス博士が、クエン酸サイクルとして食物から取り込んだ栄養素を円滑に循環させる働きがあると説明しており、梅やかんきつ類、酢に多く含まれています。

【注意】手作り食品のなかでも発酵食品は、器具や器具を扱う手などに雑菌がついていると思わぬ事故を招く場合があります。衛生には十分に気をつけて、楽しい食品づくりを心がけるようにしましょう。また、嫌な臭いがちょっとでもしたら口にするのは止め、廃棄する勇気をもちましょう。何事も自己責任の意識をもって行動してください。